コイル・コンデンサの測定に、あれば便利なLCメーター
1PF 1μHなども測定できます。

LCRメーターは一昔前に比べて入手も簡単で、値段も安くなっています。
テスターの機能として内蔵されている物や、LCRメーター、LCメーター単体で売られている物があります。

テスター型の廉価版は測定試料に加える測定周波数が低いので、試料によっては注意が必要です。
厄介なのは、高周波で使うコイルやコンデンサです。  材質により正確な値が表示されません。
例えば、空芯コイルは低い周波数で測定してもそれほど大きくインダクタンス値は変化しないかも分かりませんが、
バー・アンテナやインダクタはフェライトの周波数特性があるので、低い周波数で測定した値は当てになりません。

備考:LC測定機能があるテスターの測定周波数は、ほとんどが10Hzから1kHz程度です。
1kHz程度の測定周波数でバー・アンテナを測定した値は、当てになりません。
市販されているコイル( インダクタ )を例に、測定周波数が違うとどうなるのか?
参考ページを作成しました。  
ここをクリックしてください。

実際に使用する周波数で測定するのが理想的ですが、高周波域で測定できるLCRメーターは高価です。
安価ながら比較的高い周波数で測定できるLCメーター LC200Aをご紹介します。

希望小売価格 ¥9,800 送料が別途加算されます。
品切れ時は、入荷までに2週間程度お待ち頂く場合があります。
初期不良1週間の交換のみとさせて頂きます。
落下させて破損した場合や、充電状態のコンデンサを測定して破損した場合は交換できません。



正真正銘のMade in Chinaで、産地偽装はしていません。
正面パネルはケースにシールを貼り付けただけの、中国製ならではの簡素版です。
所々、浮き上がっていますが、これが正真正銘の中国製のご愛敬とご理解下さい。
このシールについては、初期不良の対象外になります。

電源はテスト用単三電池4本、USB電源コード・ACアダプター( DC5V/付属しません。)で動作します。
販売品の内容は、この画像の他に陸軍端子( 赤・黒 )1組です。

お 断 り
この製品は大容量のコンデンサ・コイルも測定できますが、大容量の試料については検証していません。
コイル製作などで小容量の試料を測定するのを主眼にしているためです。
オーディオ・アンプなどで使用する試料は、測定周波数が低い機種で測定する方が良い場合があります。

英文マニュアルしかありません。  ここをクリックしてください。  PDF形式です。
和訳などのサービスは行っていません。 各自でチャレンジしてください。
マニュアルは添付していませんので、各自でプリントしてください。



各レンジの測定範囲・最小読み取り・確度など性能はマニュアルより抜粋しました。



簡 単 な 使 い 方 の 説 明

測定する前に、必ずゼロ補正を行って下さい!!
特に、微小容量の測定には必須です。



L / Cレンジにして電源を入れた直後、測定物を接続していない状態でも表示が0.00PFにならない場合があります。
0.00PFと表示された場合でも、以下の手順を実施してください。
スイッチを押すたびに、コンデンサ測定 インダクタンス測定と切り替わります。



コンデンサ測定の場合は、測定物を接続しない状態でZeroボタンを押してください。
CALCULATING....と表示され2,3秒後にOKと表示が出ます。
Zeroボタンは、そのまま押し続けてください。



暫くすると、Zero補正のデータを保存する画面になります。
この画面が出たら、Zeroボタンから指を離して測定できる状態になります。
1PFなど微小容量の測定で、測定値が安定しない場合は上記の手順を再度繰り返してください。
測定する前に、コンデンサの両端をショートしてください。
容量の大きなケミコンの測定時は、必須の作業です。
ケミコンに電圧が残っている場合、破損する恐れがあります。
必ず両端をショートしてから測定して下さい。

上記の内容は、コンデンサを測定する場合です。

コイル( インダクタ )を測定する場合は、スズメッキ線などで測定端子をショートしてから上記ゼロ補正を行って下さい。

測定端子をショートしていないと、この画面が出ます。

測定端子をショートすれば、この画面になります。
この状態で、コンデンサ測定と同じようにZero補正を行って下さい。


性能の検証・・・1台をサンプルに検証してみました。

高周波帯では、わずかな容量差が問題になることがあります。
LC200Aは微少容量の測定に役立ちます。

備考:
LC200Aは、コイルまたはコンデンサの容量値により測定周波数が変化します。
※容量が小さくなれば測定周波数は高くなり、容量が大きくなると測定周波数は低くなります。

検証の考え方:
同一の試料( コイルまたはコンデンサ )を同一の周波数で測定しなければ、検証が出来ません。
よく見かけるのは、誤差0.1%等と表示されている物と比較している検証例です。
一見良さそうな方法ですが、同一周波数での誤差が0.1%とは限りません。
LC200Aの測定周波数は固定できないので、測定周波数を任意に設定できる機種に限定されます。
当社の検証方法は、測定周波数を任意に設定できる信頼性の高いLCRメーターを使用しています。
同一の試料を同一の周波数で測定する為、ちゃんとした検証が行えます。

検証方法:

1,試料( コイルまたはコンデンサ )をLC200Aで測定
 その時の測定周波数を確認する。
 右上にある、Funcボタンを押すと測定周波数が表示されます。
 大容量コンデンサの測定時には、表示するまで時間が掛かります。


742488Hz・・つまり、742.488kHzです。

2,同じ試料( コイルまたはコンデンサ )をAgilent E4980A 精密LCRメーターで測定する。
 その際、LC200Aでの測定周波数を設定する。

3,両者の結果を比較・検討する。

試料について:
一般に市販されているコイルとコンデンサを測定しています。

コンデンサ    一般的なセラミック 1PF / 10PF / 100PF / 1000PF
コイル  一般的なインダクタ 1μH / 10μH / 100μH / 1mH
バー・アンテナ



測定結果は、以下の通りです。

左がLC200Aの表示で、その時の測定周波数をAgilent E4980Aで測定したのが右の画像です。
測定周波数は小容量時には高くなり、容量が大きくなると低くなります。

各容量の下に標記している%の意味は、当店で基準にしているAgilent 4980Aで測定した値に対する
LC200Aの誤差になります。

キャパシタンスの検証


 
1PFを測定した場合 +5.56%


 
10PFを測定した場合  +1.18%

 
100PFを測定した場合  +0.45%


 
1000PFを測定した場合  +0.599%



コイル( インダクタンス )の検証


 
1μHを測定した場合  -17.7%

 
10μHを測定した場合  -2.77%


 
100μHを測定した場合  +0.88%


 
1mHを測定した場合  +0.18%


 
バー・アンテナを測定した場合  +0.03%


測定結果の検証・・・問題点
1PF / 10PF および 1μH / 10μHについては、誤差が大きくなっています。
小容量の測定時はリード線の間隔などで、変わってきます。
なるべくリード端を離す様に測定すると、好結果が得られます。



問題点の改善策:
1PFなど微小容量の測定は、付属しているワニ口リードのリード間隔を一定にして測定しないといけません。
測定周波数が高周波域なので、指先を近づけるだけで測定値が変わりますので注意してください。
リード間隔の問題は、バナナ・ジャックから陸軍端子に変更するのも一つの改善策です。 微小容量測定には有効な手です。


左:陸軍端子に改造したLC200A   右:LC200Aオリジナル

 使用した陸軍端子( 付属しています。)

こちらでは、この改造は行っていません。 改造手順の説明も用意していません。
ケース裏のネジを取り外し、端子を交換する必要があります。  ハンダ付けは必要ありません。
改造される方の為に、陸軍端子が1組付属しています。
改造が面倒な方、改造方法が思いつかない方はオリジナルの状態で使用して下さい。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
備考:
同一試料をHi.C または Hi.Lレンジで測定した値と、L / Cレンジで測定した値が異なる事があります。
これは故障や不良ではなく、レンジにより測定周波数が異なる事で測定値が変わるからです。



今回の比較に使用したLCRメーターです。


Agilent E4980A 20Hz - 2MHz プレシジョンLCRメーター 現行製品の中で、一番測定確度が高いLCRメーターです。


LAN経由で遠隔操作も出来ます。 測定結果は、USBメモリーに画像を保存することも出来ます。
このLCRメーターの購入をご希望の方は、アジレント・テクノロジー(株)にご注文ください。


2014年 7月 27日


表紙に戻る